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テクノロジー

開業7年、日本のODAが支えたジャカルタMRTは市民の足に 利用者が語る「日本基準」

2026-07-16
PHOTO ▸ ジャカルタ市内の高架線を走るMRT Jakartaの車両 (Takeshi Aida / Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0)

ジャカルタMRT北南線Phase 1は2019年3月に開業した、全長15.7km・13駅の都市鉄道路線です。インドネシア政府・ジャカルタ特別州・MRT Jakartaが事業主体となり、日本のODA円借款(JICA資料によるPhase 1の総額は約1393億円)を活用して整備されました。設計、建設、車両、信号、改札から運営・保守のノウハウまで日本企業・専門家が広く関与しており、外務省は東南アジア初の「オールジャパン」地下鉄事業と説明しています。

Jakarta Smart Cityの発表によると、2025年の利用者数は年間延べ約4590万人に達し、2019年の開業から2025年までの累計は延べ約1億8200万人となりました。現在も北へのPhase 2延伸工事が進められています。

今回の編集部チャット
セカ姉27歳・調査・検証担当
セカ君18歳・大学1年生
編集長42歳・編集長
セカ姉

開業時の新しさを評価するだけなら簡単です。7年後を考えるなら、利用が続いているか、品質が保たれているかを見たいですね。

セカ君

2025年の年間利用者が約4590万人なら、記念的な施設ではなく、日常の交通になっていると考えられそうです。

編集長

ただし、利用者数だけでは乗車体験や路線網の不足までは分からない。実際に使う人の声と合わせる必要がある。

セカ姉

ODAの評価も、日本が造ったという事実だけで終わりません。現地で運営され、維持され、次の延伸につながっているかが重要です。

セカ君

通勤、清潔さ、乗り継ぎ、運行間隔、路線拡大。利用者のコメントをその順に見ると、7年後の姿が立体的になりそうです。

海外の反応

16件のコメント|海外掲示板より翻訳

毎日の移動で実感される、快適さと清潔さ

LRTとMRTは、私が毎日職場へ通うために使っている交通手段だ。とても快適だよ。
ジャカルタMRTはとても近代的で、清潔で、見た目も美しい。市内を快適に移動できる交通手段になっている。
どの列車も気に入ったし、駅もすべて素晴らしかった。ジャカルタを見て回るのにも便利だね。なかでもMRTが一番気に入った。
Bundaran HIからGelora Bung Karno(GBK)まであっという間だった。MRTはかっこよくて、とても豪華だ。
これからも、この清潔さが保たれますように。

日本の資金・技術・運営基準をどう評価するか

まだ新しいし、日本の運営ルールに従っているから、100年もののNYC地下鉄よりきれいなのは当然だろう。路線が1本、正確には計画路線の半分ほどしかないため、混みすぎることもなく、乗り心地はスムーズだ。一方、通勤線は日本のラッシュ動画のように混雑している。
原文

It's brand new and follows Japan rules of operations, ofc it's cleaner than a century old NYC subway. With a single (actually, half) line, it's not enough to be crowded, smooth ride. Commuter lines on the other hand are crowded, just like those japan commute videos with pushing passengers in so the door can be closed in the rush hour.

このコメントの英語表現を解説 →
MRTは今のところ路線が1本だけで、開業からまだ数年しか経っていない。建設には日本からの円借款が使われ、日本の支援が入っているので、乗車体験は日本と同等か、少し上に感じるほどだ。日本人が「自国の地下鉄駅より空港のようだ」と話していたのも覚えている。
だからこそ、MRTの建設に日本を選んだんだ。現地企業のINKAやKAIが、目指すべき高い基準を持てるようにするためだ。
同じ条件で比較できるものではない。ジャカルタMRTが良いからといって、日本が建設に大きく関わり、非常に高い清潔基準を設定した事実が消えるわけではない。路線網の広さでは、バンコクMRTを目指すべきだと思う。
KRLはオランダ統治時代からの鉄道網を発展させたもので、主に日本の中古車両が使われている。MRTは日本政府の資金を受け、日本のシステムを使って建設された。LRTは主にインドネシアが建設したものだ。

乗り継ぎ、運行間隔、都市鉄道網の変化

Lebak BulusからKelapa Gadingへ向かうため、MRTでBundaran HIまで行き、TransJakartaでPulo Masへ移動し、そこからLRT JakartaでKelapa Gadingまで行った。全部でたった1万ルピアだった。
動画で列車が10分間隔だったのは、ラッシュ時間帯ではなかったからだよ。ラッシュ時や少し混雑する時間帯なら、運行間隔は2~5分になる。
現在のジャカルタの鉄道網は、まさにアジアの大都市型になったと思う。場所によって東京、クアラルンプール、バンコク、上海、台北などを思わせる。10年前とはかなり印象が変わった。

便利だからこそ求められる、延伸と長期維持

MRTはジャカルタ中心部を移動するにはとても便利だ。今後はタンゲラン・スラタン方面へ延伸し、自家用車への依存が大きい周辺都市からも利用できるようにしてほしい。
もしジャカルタMRTが東京並みの広い路線網を持っていたら、もっと多くの人が通勤に使い、ラッシュ時には日本と同じくらい混雑するだろう。
シンガポールMRTと比べるのはやめよう。向こうはずっと前から運行している。比べるならホーチミンメトロやダッカメトロだ。どちらもJICAを通じて日本の支援を受けた比較的新しい路線で、これからは各国が施設をどう維持していくかが重要になる。
ひとこと英語:smooth ride
↑ 元のコメントを見る
直訳
滑らかな乗車
今回の意味
揺れや引っかかりが少なく、快適な乗り心地
解説
乗り物が安定して快適に進むことを表す短い表現です。比喩的に、物事が順調に進むことにも使われますが、今回は列車の乗車体験を指しています。
使用例
The new train offers a smooth ride.(新しい列車は快適な乗り心地だ)

編集部のデータ帳

開業7年を迎えたジャカルタMRT Phase 1

開業7年を迎えたジャカルタMRT Phase 1
項目確認できる内容
開業2019年3月
Phase 115.7km・13駅
日本のODA円借款約1393億円
2025年の利用者年間延べ約4590万人
開業から2025年まで累計延べ約1億8200万人
次の整備北側へのPhase 2延伸工事が進行

対象期間: 2019年3月の開業から2025年まで

定義: 記事のsourcesに掲載した公的資料から、Phase 1の規模、ODA円借款、利用実績、延伸状況を整理しています。

出典: 外務省・JICA・Jakarta Smart Cityの掲載資料

セカ君

清潔で快適という評価だけでなく、毎日の通勤や複数路線の乗り継ぎに使っている人の話がありました。

セカ姉

そこが開業直後の紹介記事との違いです。設備の印象ではなく、移動時間や費用を含む生活の道具として語られています。

編集長

一方、日本基準だから良いという称賛だけではなく、路線がまだ短く、古く広い都市鉄道とは同条件で比較できないという指摘もあった。

セカ君

今の品質が高いことと、路線網が十分かどうかは別の評価なんですね。

セカ姉

延伸を求める声は、その不足を示すと同時に、MRTをもっと使いたいという需要の表れでもあります。

編集長

日本の支援を成果として見るなら、建設時の関与だけでなく、現地で維持され、乗り継がれ、次の区間へ広がる過程まで追う必要があるな。

編集長の総括

ジャカルタMRTを日本のODA実績として見るとき、開業時の技術移転や円借款の規模だけでは、7年後の成果までは測れません。今回のコメントには、毎日の通勤に使う人、MRT・バス・LRTを乗り継ぐ人、ラッシュ時の運行間隔を説明する人がいました。これは、施設が完成しただけでなく、都市の移動体系へ組み込まれたことを示す具体的な利用像です。同時に、清潔で快適なのは路線が新しく短いからでもあり、古く広い都市鉄道と単純比較できないという留保も重要です。今後の評価軸は、現在の品質を保ちながら路線を延ばし、自家用車依存の大きい周辺地域へ接続できるかどうかになります。日本の関与を語るなら、建設した事実だけでなく、現地の運営と維持、そして拡張の過程まで追い続けたいところです。