セカミタ
文化・生活

なぜ日本に住み続けるの? 長期在住外国人が語った「ここを離れない理由」

2026-07-12
PHOTO ▸ 雨の日に東京の住宅街を歩く人々 (PJH / Unsplash)
今回の編集部チャット
ミタさん16歳・高校2年生
セカ君18歳・大学1年生
編集長42歳・編集長
ミタさん

長く同じ町にいると、好き嫌いより先に、いつもの道や顔なじみが生活そのものになるね。

セカ君

引っ越す理由を考えるときも、場所だけでなく仕事や人間関係を動かすことになります。

編集長

住み続ける選択は、国への評価一つではなく、複数の条件を比べた結果として見る必要がある。

ミタさん

日本に長く暮らす外国人にも、便利さだけでは説明できない積み重ねがあるんだ。

セカ君

家族、趣味、地域とのつながり、帰国後の再適応まで、理由は人によって違いました。

編集長

不満を持つことと残ることが両立する点も含め、生活者の言葉として整理しよう。

海外掲示板Redditのr/japanlifeに、日本に5年以上住む外国人へ、日本への不満や批判があっても、家族以外の何が滞在を続ける理由になっているのかを尋ねるスレッドが投稿されました。確認時点で201件のコメントがあり、長期在住者がそれぞれの生活条件を答えています。

質問は家族以外の理由を求めていましたが、回答では治安、公共交通、医療費、生活費、文化や趣味へのアクセスに加え、日本で築いた仕事、住宅、友人関係、地域コミュニティなどが挙げられました。長い在住期間の中で、帰国や第三国への移住にも仕事・言語・制度への再適応が伴うことが語られています。

海外の反応

17件のコメント|海外掲示板より翻訳

安全、交通、医療、歩きやすさが支える日常

快適に暮らしているし、環境を変えるのは本当に面倒だから。
ああいう騒ぎは、ほとんどネットやSNSの中だけだよ。普通に落ち着いて暮らしていれば、日本は本当に安全だし、いつでも近くにセブンイレブンがある。
重要だと思う順に、おおよそのトップ10を挙げるなら、 ・安全性 ・全体的な利便性 ・特にコンビニの便利さ ・公衆トイレが充実していること ・生活費が今のところ妥当なこと ・公共交通機関(深夜の運行が少ないのは最悪だけど) ・チップがないこと ・ナイトライフや居酒屋 ・高速インターネットを利用しやすいこと ・探索したい場所がたくさんあること
治安。お金。妻と子供。生活費の安さ。突然の医療費で破産する心配がないこと。いつも何かすることがあること。国内旅行が簡単なこと。
私の場合、快適という以上に、ここでの生活は以前より100倍良くなった。ここでいつも文句を言っている人たちは、ボットでないなら、どこに住んでも不幸なんじゃないかという気がする。
歩いて暮らしやすいこと、便利な公共交通、美味しい食事、公園や美術館、店へ簡単に行けること、医療制度、全体的な治安、そして近所の人たちの親しみやすさ。アメリカでも、おそらく人から見ればかなり恵まれた生活をしていたと思う。でも、ここで暮らす今の方がずっと幸せだ。
原文

The walkability, the easy public transportation, the food, the convenient access to parks, museums, and shops, the healthcare, and the overall safety and friendliness of my neighborhood. I had what probably would be considered a pretty decent life in the States, but I'm much happier here.

このコメントの英語表現を解説 →
1. 以前住んでいた国でひどい目に遭ったこと。 2. より質の高い医療を、より安く受けられること。 3. 米ドルで収入を得ているので、ドルと円の為替がかなり有利なこと。 4. 電車、大都市、清潔さ、安全性など、生活スタイルが自分に合っていること。 5. 以前から外国人として暮らしてきたので、「よそ者」として見られる感覚も特に新しいものではないこと。

文化、趣味、家族、地域で育った居場所

私はそれほどキャリア志向ではなく、文化に簡単に触れられる環境が好きなんだ。今なら主に美術館や展覧会、本だけど、映画や歴史に関するもの、温泉街のような場所もある。母国よりずっと興味深い。少しずつ状況が悪くなっているようには感じるけど、日本に住むという考えを変えるほどではない。総合的には、今もかなり快適に暮らしている。
今いる場所で幸せに暮らしている。2015~2016年に原油価格が下落した頃、それまでの仕事や生活から離れ、1~2年でヒューストンへ戻るつもりだったけど、夫と出会った。夫には安定した仕事があり、私はパートタイムで働いている。家も所有していて、今は第一子を妊娠中だ。今の年齢でアメリカへ戻り、現在と同じ生活水準を維持できるだけの収入を得るのは大変だと思う。 日本では趣味に打ち込んでいて、定期的に会う友人もたくさんいる。パートの仕事も自分の好きなことに関係している。住んでいる地域には温泉がたくさんあり、今では長期的に温泉なしで暮らすのは難しいと思うほどだ。今は妊娠中なので我慢しているけど、それが本当に大変。背中や腰が痛くて、地元の温泉に浸かりたくて仕方がない。 歴史と美術も好きで、興味を引かれる展示を開催する美術館がたくさんある。日本はアメリカより国土がコンパクトなので、数県離れた場所のイベントや展覧会にも、それほど苦労せず行ける。それに日本語を読めるようになってからは、趣味について日本語の資料も楽しめるようになった。自分の主な趣味については、英語より日本語の資料の方がはるかに多い。
ここでの生活のすべてを楽しんでいる。愛する家族がいて、住みたかった地域で夢だった仕事をしている。趣味のグループやボランティア活動を通じて地域との強いつながりも感じているし、朝の散歩では近所のお年寄りたちとも親しくなり、毎日のように話をしている。地域ではいつも何かしらのイベントがあるので退屈しない。長期在住の友人たちとも時々会っていて、総合的に、ここでの生活には充実感と目的を感じている。

住宅、キャリア、故郷感覚という生活基盤

同じ町に住んで、もう12年以上になる。人口1万5千人未満の小さな町だ。地域のイベントやコミュニティ活動などを通じて、この町に深く関わってきたと言える。子供たちは、この町と学校の友達しか知らない。ここで住宅ローンを抱えていることも大きい。でも一番の理由は、アメリカへ戻ったら違和感があるだろうし、医療制度や税金の申告、政治・経済状況に再び適応するのが、自分だけでなく家族にとっても大変だと思うからだ。ここでは素晴らしい人たちにも出会ったので、離れるのは難しい。
当初は3年いるつもりだった。それが今では30年になる。ここに留まる一番の理由は家族だ。妻は日本人で、母国へ戻っても家族はほとんど残っていない。それに、10代の頃に離れた母国は、自分が覚えている場所とはもう違っている。いろいろな意味で、今では日本の方が故郷のように感じる。キャリアもここにあるし、50歳になって日本を離れ、また下積みに近いところから始めるリスクを負いたいとは思わない。
生活の質が高いこと。そして、人間関係を含めて、ここで自分の人生を築いてきたこと。時々、日本の職場文化が嫌になって離れたくなることはある。でも、まともな職場を見つけることもできるので、それほど大きな問題ではない。不満は多く見積もっても1%くらいかな。
ほかに住みたいと思う場所がない。東南アジアやアメリカ、中国方面へのアクセスがよく、そこにいる家族を訪ねやすい。子供たちもここでの暮らしを気に入っている。
ほかの場所へ行くより、ここにいる方が簡単だから。別の国へ移るなら、ビザや仕事、言葉の問題を心配しなければならない。それに、イングランドへ戻りたいとはまったく思わない。今もEU市民だったなら興味を持つ場所はいくつかあるけど、やはり仕事と言葉の問題は残る。

不満を語りながら住み続けることの両立

確かにそうだけど、自分が暮らす場所に働きかけて変えられることもある。不満を抱えて助言を求めている人に、「諦めて国へ帰れば?」と言っても、本当の助けにはならないと思う。
日本を批判する人は日本を出ていけばいい、という考えが理解できない。私は長年日本に住んでいるけど、日本について耳にする不満の多くは、日本人の友人たち自身から出たものだ(笑)。機会があれば日本を出たいと思っているかって? もちろんだ。でも、そのためのお金や機会があるかといえば、まったくない。このスレッドの一部の人の理屈なら、そういう日本人も出ていくべきということになるよね。今の日本が苦しい状況にある中で、外国人としてつらい思いをしているなら、残るにしても離れるにしても、不満を言うこと自体はおかしくない。それは日本をより良くするためでもある。
ひとこと英語:pretty decent
↑ 元のコメントを見る
直訳
かなりまずまずの
今回の意味
十分に恵まれた・かなり良い
解説
decent は『最低限』より好意的で、pretty が程度を強めています。ここでは米国での以前の生活も客観的にはかなり良かった、と控えめに認める言い方です。
使用例
The apartment is pretty decent for the price.(その部屋は値段を考えるとかなり良い)

編集部のデータ帳

長期在住者が挙げた『日本に残る理由』

長期在住者が挙げた『日本に残る理由』
領域主な内容
日常環境治安、交通、歩きやすさ、店舗、公衆トイレ
生活保障医療費、生活費、住宅、仕事
文化・余暇美術館、展覧会、温泉、国内旅行、趣味
人間関係配偶者、子供、友人、近所、地域活動
長期基盤住宅ローン、キャリア、言語、故郷感覚
移動の負担ビザ、転職、帰国後の制度への再適応
確認上の留保個人の居住地、収入、家族構成で条件は異なる

対象期間: 2026年7月12日投稿・確認時201コメント

定義: 掲載した長期在住者の体験談を論点別に整理したもので、日本在住外国人全体を代表する調査結果ではありません。

出典: Reddit / r/japanlife

セカ君

最初は安全や交通の話でも、長期在住になるほど家族や地域、キャリアの話へ広がりました。

ミタさん

『好きだから』だけでなく、ここで築いた生活をもう一度組み直す負担も大きいんだね。

編集長

為替や医療費の比較は個人の収入源や母国制度で変わるため、全員に同じ利点ではない。

セカ君

それでも、近所の人や趣味の仲間との関係は、統計だけでは表しにくい残る理由です。

ミタさん

不満を言うなら出ていけばいい、という二択では生活の実感をこぼしてしまうね。

編集長

匿名掲示板の体験談を全体像とはせず、複数の条件が重なる事例として受け止めたい。

編集長の総括

長期在住者の回答では、治安や公共交通のように比較しやすい条件から、家族、友人、住宅、仕事、趣味、地域活動といった個別の積み重ねまでが『残る理由』として挙げられました。年月が長くなるほど、移住は住所を変えるだけでなく、キャリアや子供の学校、住宅ローン、医療・税制度への再適応を伴います。ただし、医療費や生活費、為替の利点は収入源や母国によって大きく異なり、このスレッドは匿名回答者の経験であって統計調査ではありません。また、日本への不満を語ることと、日本で築いた生活を大切にすることは矛盾しません。肯定か離国かの二択にせず、生活者が複数の条件を比べながら選んでいる現実として読みたいです。

出典

※ 元の投稿者名(ユーザー名)は表示していません。コメントは翻訳・要約のうえ掲載しています。